神経症状の異議申し立て/腱板損傷/TFCC損傷/半月板損傷

交通事故オンライン後遺障害編

伊佐行政書士事務所
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  1. 14級から12級になる人も多い
  2. 異議申し立ての事例/腱板損傷/TFCC損傷/半月板損傷

14級から12級になる人も多い

関節などに怪我をして痛みが残り14級に認定された方が、異議申し立てにより12級になる例は少なくありません。

例えば、『頭部外傷後、頭痛等の症状が残ったにもかかわらず非該当とされていた主婦が、医証その他の資料により12級13号に認定された例』 『外傷性肩関節周囲炎と診断され肩関節の痛みが取れなかった主婦が非該当であったが、医証その他の資料により12級13号に認定された例』  『膝挫創と診断され膝関節の痛みが取れなかった会社員が、医証その他の資料により12級13号に認定された例』などがあります。

こうした事例には、提出資料の不足、診断書の記載事項の不適切さ、時には医師の見落としなどの原因が必ず潜んでいます。 それに気がつくことができなければ、効果的な対策は立てられません。 何が問題なのかを見極めて対策を立てることが重要です。

どのような対策があるか

異議申し立ての具体的な対策としては、一般的には画像による検査、その他神経学的検査を受け、医師に診断書を書いていただくことが多いです。 既にいくつかの画像診断を受けている場合は、それ以上の事は必要ない場合もありますが、造影法などの画像検査が有効になる場合もあります。 また、別の病院で再度検査を行うことが有効な場合もあります。症状の再現テストやストレステスト、筋電図など傷病に合った方法を選択することが大切です。

異議申し立ての事例

腱板損傷

肩にある腱板という組織が損傷したものです。当初は肩の打撲などと診断されていたが、 症状がよくならないためMRIを撮り、 腱板損傷と診断されるケースがあります。一口に腱板損傷といっても、 損傷部位や程度はまちまちですが、肩に直接外力が加わった場合は、 腱板のうち棘上筋腱が断裂することが多いといわれています。 交通事故で損傷するのも多くは棘上筋腱です。外転制限や疼痛が症状として見られます。

事故態様

27歳男子会社員が片側二車線の国道を大型オートバイで時速約60キロで走行中、路肩に停止中の乗用車が合図なしでUターンを開始。 オートバイは乗用車運転席ドアー部分に衝突し、被害者は乗用車を飛び越え道路に落下。

傷病および治療経過

右脛骨高原骨折、右肩腱板損傷、頚椎捻挫、腰椎捻挫。1ヶ月入院の後9ヶ月通院し、右膝の神経症状で第12級に認定される。 右肩腱板損傷は判然とせず非該当。右肩に関しては可動域制限と常時疼痛を残しており、リフォーム会社の仕事に著しい障害があり、退職を余儀なくされた。

異議申し立て

右肩腱板損傷について、可動域制限は基準に達しないことが明白なため除外し、神経症状として12級13号認定を目標に対策を検討した。 まず医師面談を申し込み、腱板の状態を確認後、他の病院で紹介により検査を実施。診断書書式を作成し医師に作成依頼。診断書、画像、その他添付書類にて異議申し立てを行い 腱板損傷が12級13号に認定され、併合第11級となる。

TFCC損傷

MRIで診断されます。手首にある三角線維軟骨が損傷したものです。手首の小指側が痛むという特徴があります。自転車事故などで、手首を地面に着いたときなどに負傷 することもあります。保存的に治療しますが、支障が大きい場合は関節鏡による手術が行われます。

事故態様

57歳男子プログラマーが自動車で国道を時速約60kmで走行中、信号機のない狭路より加害自動車が飛び出し、 側面に衝突。被害車両は反対側車線まで跳ね飛ばされ、 対向車と接触しながら暴走。交差点から50メートルほど先の歩道に乗り上げて停止した。

傷病および治療経過

左手関節打撲、左肩打撲、右膝打撲、頚椎捻挫の診断。7ヶ月通院の後、左手関節および頚部痛を残して症状固定。手関節の痛みによりタイピングに影響、 ミスが頻発している。また頚部痛により集中できず、デスクワークに支障がある。認定結果は、骨傷なく、神経学的所見もなく、治療経過を勘案しても将来にわたる 後遺症とは認められず非該当。

異議申し立て

左手関節痛については他の病院で精査を行い、その検査結果により対策を検討。頚椎捻挫については症状固定時の医師に追加の診断書を依頼。左手関節 精査によりTFCC損傷と診断される。本人希望により関節鏡による手術を実施。術後疼痛はやや軽減するも症状を残して固定。 手術を実施した医師に対し医療照会を行い、手関節と頚部痛について同時に異議申し立てを行う。結果は手関節痛12級、頚部痛14級で併合12級が認められた。

膝の靭帯、半月板損傷

MRIで診断されます。膝の靭帯や半月板が損傷すると、痛みのため歩行に支障が出たり、正座ができなくなることがあります。 靭帯の損傷が激しいと、関節に動揺性が見られる場合もあります。これはレントゲンのストレス撮影で確認されます。

事故態様

52歳女子が横断歩道を横断中、交差点を左折してきた乗用車に衝突された。ボンネットに乗り上げた後、フロントガラスに衝突し、道路に落下したもの。

傷病および治療経過

頭部挫傷、左鎖骨骨折、全身打撲、頚椎捻挫、腰椎捻挫、左膝捻挫で3日入院し、12ヶ月通院。左肩痛、左膝痛、鎖骨変形を残し症状固定。 左肩痛非該当、左膝痛14級9号、鎖骨変形12級5号、併合12級に認定。階段昇降等に著しく支障を感じている。

異議申し立て

異議申し立ては左膝痛の12級認定を目標に対策を実施した。MRIおよび神経学的検査を行い、結果確認後、記載事項を指定した診断書を作成。 その他資料を添付し、左膝痛が12級13号に認定。併合11級となった。