後遺症の相談事例

交通事故オンライン後遺障害編

伊佐行政書士事務所
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交通事故の後遺症 電話相談とメール相談

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相談事例

(1)足関節の可動域制限

>一年ほど前に事故にあい、足関節脱臼の怪我をしました。先日病院で後遺障害診断書を書いてもらったのですが、背屈(右)20度、(左)15度、 底屈(右)45度、(左)5度との事でした。これは10級になるのでしょうか、それとも12級ですか。お教えくださいますようお願いいたします。

A 足関節の可動域は、背屈と底屈が主要運動とされており、両方の角度の合計が健側に比べて二分の一以下に制限されているか、三分の二以下に制限されているかで 等級が変わります。あなたの場合は健側である右が65度、患側である左が20度ですので、二分の一以下に制限されているということになり、 角度のみでいえば10級に該当するものと思われます。

(2)他動値と自動値

>手首を骨折して曲がりが悪くなりました。後遺障害診断書には他動値と自動値というのが書いてあるのですが、関節の機能障害はどちらの値で決められるのでしょうか。

A 関節可動域は原則として他動値により判定されます。ただし、弛緩性の麻痺などの場合は、自動値により認定されます。

(3)高次脳機能障害

>息子が友人の車に乗車中に、友人が自損事故を起こし電柱に衝突しました。頭部を強打し意識不明のまま半年入院していましたが、奇跡的に意識が戻り、 現在は日常生活ができるまでに回復しています。1年休学していた大学にも復帰し、周囲の協力もあって何とか卒業にこぎつけました。高次脳機能障害と診断されましたが、 コンピューター関係の会社に就職し、1年が経過したところです。先ごろ第9級に認定されたのですが、息子の状態を見ていますと、高次脳機能障害で認められる等級で 一番低い第9級というのは、妥当ではないのではないかという気がしております。息子は仕事でミスが多く、会社では孤立しているようです。学生時代は体育会系の サークルで部長を務めるほど社交的でしたが、今はスポーツは一切せず、休日も家で一人で過ごすことが多いようです。このような状況で異議申し立ては可能でしょうか。 よろしくお願いいたします。

A 高次脳機能障害では9級、7級、5級、3級、1級のうち、相当な程度の等級に認定されます。一般就労が可能ということを考えますと、9級から7級もしくは5級 程度が妥当と考えられます。どの等級が妥当なのか絞り込むためには、記銘力、認知力、理解力、判断力等について、どの程度の障害があるのか検討することが必要です。 その上で7級や5級に該当する余地があれば、認定に不足していた情報を補い、異議申し立てを行います。ご子息のケースで異議申し立てをすべきかどうかは、そうした 事項につき検討してから考えるべきことですが、会社で孤立しているということを考えますと、このまま就労が維持できるかどうかも不安がある状態といえるのでは ないでしょうか。第9級の方が異議申し立てにより第7級や第5級となることは何度も経験しておりますので、可能性は十分にあると思います。

(4)痛みの程度

>渋滞で停止しているところ、前方不注意の車に追突されました。頚椎捻挫と診断され、整形外科と整骨院に8ヶ月通院してそろそろ治療を終わりにする つもりです。事故当初よりはかなり良くなり、首の後ろの痛みも普段はほとんど気にならなくなっています。でも雨の日や寒い日は痛みが強くなることもあります。 保険会社の人から後遺症の認定を受けますか、と聞かれているのですが、これくらいの痛みでも認定されることはあるのでしょうか。

A 普段の生活に支障ない程度の痛みで、雨の日や寒い日などに限って痛みがでてくる程度の場合は、等級認定されることはまずないと思います。

(5)後遺障害の認定手続き

>自転車に乗っているときに、原付バイクの人に追突をされました。相手の人は任意保険に入っていなかったため、自分で自賠責保険の請求を 手探りで行っています。半年ほど通院して後遺症が残ったため、医師が診断書を書きましょうかといってくれているのですが、手続きはどの様にすればいいのでしょうか。

A 後遺障害等級認定を受ける場合は、後遺障害診断書というものを医師に書いていただきます。用紙は自賠責保険会社からいただく事ができますが、 弊事務所のHPからダウンロードすることもできます。既に傷害分については自賠責保険へ被害者請求を行っているということでしたら、取り敢えず医師に書いていただいた後遺障害診断書 のみを自賠責保険会社へ郵送すれば大丈夫です。追ってレントゲン画像などを追加で送るように依頼が来ますので、後はその指示に従ってください。

(6)後遺障害の時効

>2年半前に事故にあい、腰椎圧迫骨折、左大腿骨骨折で3ヶ月入院しました。現在も通院中で足のしびれと股関節の機能障害の後遺症が残っています。 医師は後2~3ヶ月経過を見たら後遺障害診断書を書くといっていますが、時効が心配です。事故から3年を経過すると消滅時効になるそうですが、後遺障害の損害賠償請求は 普通にできるのでしょうか。

A 後遺障害に関する損害は、症状固定の日から3年で消滅時効にかかります。一般には医師の治療や経過観察が終わって後遺障害診断書を書くときを症状固定日 とすることが多いため、あなたのケースで時効のために後遺障害等級認定が受けられなくなるのではという心配をなさる必要はないと思います。等級認定の手続きを 怠ったり、異議申し立てに何年も要してしまい、症状固定日から3年近く経過してしまった場合は、時効対策が必要となってきます。

(7)レントゲン撮影

>先月追突事故で怪我をしました。軽自動車に乗って赤信号で止まっていたら、トラックに追突されました。救急車は大げさかと思い、その日のうちに 病院に行きました。車は廃車です。病院の先生はちょっと見ただけでレントゲンも撮らずに、薬を出すので明日また来てくださいといいました。翌日、また通院することには 首や腰がかなり痛くなっていたのですが、やはり検査もせずに来週また来るようにいわれました。これまでリハビリでホットパックを週に何回かやっています。 何かで事故の後はレントゲンを撮るのが常識という事が書いてあったように思うのですが、もしもこのまま治らなくて後遺症が残った時に、レントゲンを 撮っていないことで不利になったりしないでしょうか。よろしくお願いします。

A 追突事故などで頚椎捻挫等と診断される場合は、確かにほとんどのケースでレントゲン撮影はされているようです。レントゲンを撮影するのは主に骨折の有無を確認するためのもので、 医師によっては骨折の心配はないと、あえてレントゲン検査を行わない場合もあります。このことが後の後遺障害等級認定にどの様な影響を及ぼすかは一概には 申し上げられませんが、少なくともレントゲンが撮影されていないことのみをもって、後遺障害等級が認定されないということにはなりません。 画像の情報は重要ではありますが、レントゲン画像に異常がないケースであっても、14級の神経症状として後遺障害等級認定がされるケースはございます。

(8)短い治療期間

>自転車に乗車中に左折するバスに巻き込まれました。急にぶつかったのではなく、横から押されるようになり、倒れまいと必死に支えたため、肩を痛めました。 病院では腱板断裂という診断をされました。バス会社の人に4か月目位で治療をやめるようにいわれ、痛みが残っていたのですが後遺症の診断を受けました。結果は非該当です。 保険会社に勤めている友人に聞いたところ、4ヶ月では治療期間が短いので非該当になったのではとの事でした。異議申し立てをしても無駄なのでしょうか。

A 4ヶ月という治療期間が非該当となった一因となっているかどうかは、他の事情も検討しなければ判断がつきませんが、神経症状の後遺障害は4ヶ月では認定されないという 事はございません。他の事情を総合的に検討し認定される余地がある場合は、通院期間が4ヶ月ということのみであきらめることはございません。

(9)整骨院での治療

>自転車に乗っていたところ原付バイクの人にぶつけられました。自転車ごと倒れ足と腰をひねったようです。私は母子家庭で仕事を休むことができず、 通院したくても近くの病院は早く閉まってしまうため、整骨院に通っていました。半年くらい治療をしたのですが良くならないため、後遺障害の診断を受けたいと 考えています。こういう場合は整骨院で後遺障害診断書というのを書いてもらえますか。

A 後遺障害診断書は医師に書いていただく必要があります。整骨院の先生は柔道整復師という国家資格者ですが、医師ではありませんので後遺障害診断書は書けません。 今から病院で診察を受けて書いていただくしかないと思われますが、これまでの治療経過が不明ということで、後遺障害診断書は書いていただけない可能性もあると思います。

(10)14級で妥当か

>車に自転車ではねられました。事故以来首からか手へかけての痛み、背中の痛み、手のしびれのために、勤めていた工場を退職しなければならなくなりました。 手のしびれのために、いまだに2リットルのペットボトルを持つこともできません。こんなに強い症状でも14級なのでしょうか。

A 12級と14級の違いは症状の強さだけでは決まりません。12級が認定されるには、医学的な他覚的所見が明確に認められる必要があります。 あなたがどの様な検査を受け、どの様な診断をされているのか不明ですが、お知らせいただいたような症状により12級となるケースはございます。 頚椎捻挫という診断がされていることが多く、その場合は12級となるケースは少ないと思いますが、医師に適切な検査依頼をすることにより、別の傷病が見つかり それを機に12級が認定されるケースもございますので、症状がお強い場合は簡単に諦めることはしない方が良いかと思います。

(11)むち打ち症が心配

>赤信号で停車していました。私の前には車が4~5台です。私の後ろの車がわき見運転で、ほぼノーブレーキで(加害者の人が言ってました) ぶつかり、私の前も前の車にぶつかる玉突き事故になりました。加害者と私の車は全損です。私の前の車もトランクが潰れたようになっていました。頭がふらふらして自分で車をおりれませんでした。 周りの人が助けに来てくれ、ゆがんだドアをこじ開けて助け出してくれました。私は救急車で運ばれて、病院に一日入院しました。気分がとても悪かったのですが、 骨などには異常はないとのことで、入院はいらないとの事だったので家に帰りました。その日からスーパーのパートはお休みしました。気分が悪くとても立っていられる状態でなかったからです。 頭痛、吐気、めまいが酷く、2週間は病院以外はほとんど寝たきりでした。今事故から1ヶ月くらい経って、家の中では簡単な家事だけするようにしていますが、疲れ易く すぐ横になってしまいます。パートも続けるかどうか決めて欲しいといわれて困っています。むち打ちは怖いといいますが、こんな状態がずっと続くのでしょうか。もっと悪くなったりするのでしょうか。 心配です。よろしくお願いします。

A 大変強い症状で日常生活もままならないとのこと。ご心配ですね。むち打ち症の症状がずっと続くのか、もっと悪くなるのかということは医学的な問題ですので、 行政書士がお答えすべきことではないように思いますが、私の接してきたむち打ち症の方たちがどの様な状態だったかということをお知らせすることはできます。 あなた様個人の症状についてのコメントではないという事をご了承の上お読みください。当初の症状が強く、通常の生活が送れないという方でも、数ヶ月間治療を継続することで 快方に向かう方は大勢いらっしゃいます。最初の2~3ヶ月は仕事にならなかったが、半年くらいしたら日常生活には困らなくなったという人、ほとんど気にならなくなったという人。 一方で半年治療しても頑固な症状が残る方もいます。1年くらいで楽になるという方もいます。1年以上経過しても、あまり変わらないという人もいます。 結局のところ、人それぞれで、1年後にどうなっているかということはわかりません。ただ、当初の症状より悪くなったとか、一旦楽になったがぶり返したというのは、滅多に聞きません。 寒さのせいで多少逆戻りしたとかいうことはあるかもしれませんが、何年か後に突然ひどい症状がでたというのはありません。仮にそのようなことがあった場合でも、 それは事故とは無関係にそういう症状がでたと考えられるのが普通です。外傷による症状は、事故後、次第に回復していくもので、何ヶ月も後に突然悪化することは通常はあり得ないと 考えられているようです。あなたの場合も、遠い将来、突然もっと強い症状に苦しめられることになるということは考えられないことかと思いますので、今は大変お辛そうですが、 症状が軽くなるということを信じて、治療に専念されることが大切かと思います。長期間同じ治療法が繰り返され、改善の傾向にない場合は、他の治療法を試すことで 快方に向かわれる方もいらっしゃいます。頚椎捻挫の場合は電気、ホットパック、マッサージなどの治療が行われることが多いですが、頭痛や吐き気、めまいなどが 主訴の場合はペインクリニックのブロック注射で著しく改善したという方もいます。治療方法については医師と相談の上お決めください。

(12)骨盤骨折

>18歳の娘が原付バイクで直進中に、右折してきた車とぶつかりました。骨盤を骨折しており、医師には変形が残るといわれています。 この場合はどういう後遺症になるのでしょうか。

A 骨盤骨骨折で変形が残る場合は、12級の「鎖骨、胸骨、ろく骨、けんこう骨又は骨盤骨に著しい変形を残すもの」や11級の 「胸腹部臓器の機能に障害を残し、労務の遂行に相当な程度の支障があるもの」に該当する可能性があります。後者は骨盤骨の変形により産道狭窄が生じた場合に 認定される場合があります。

(13)耳鳴り

>高校生の娘が自転車で道路を横断中に車にはねられました。頭蓋骨にひびが入り、耳から出血したそうです、事故から半年ほど経ち、 身体の痛みなどは治ったようですが、耳鳴りがするといっています。一日中なり続けるため、勉強に集中できないなどのことがあるようです。 後遺障害の認定を受けたのですが、保険会社から非該当の通知がきました。耳鳴では後遺症の認定はされないのでしょうか。

A 耳鳴でも認定される場合はございます。お嬢様が頭蓋骨のどの部分を骨折したのか書いてありませんが、側頭骨を骨折された場合は、内耳を痛め、そのために耳鳴を 発症する場合があります。程度によっては12級となる場合もしばしばございますので、異議申し立てを検討すべきかと思います。

頭痛(14)

>頭痛が残った時の後遺症は何級になりますか?

A 頭痛は頚椎捻挫等を機に発症する場合もあれば、脳挫傷により発症する場合もあります。脳挫傷等により事故当初より脳内に血腫が残った場合などは、 12級となる場合もありますが、それ以外の頚椎捻挫等に由来するものについては、認定されても14級がほとんどです。

(15)四肢麻痺の症状固定日

>70歳の夫が事故にあい、頚髄損傷で四肢完全麻痺の障害が残りました。寝たきりの状態で回復の見込みはないといわれています。 お尋ねしたいのは、こういう場合の症状固定日はいつになるかということです。夫の過失が大きいため、入院費の支払いのためなるべく早く 保険の手続きを進めたいと思っております。

A これは一概には申し上げられませんが、事例をあたりますと1~2年後に症状固定とされているケースが多いようです。 中には1年未満というものもございますが、ケースバイケースのことですので、医師と相談しながら決めていただいてください。

(16)バレーリュー症候群の等級

>はじめまして。よろしくお願いします。私は昨年の8月に追突事故にあい、最初は頚椎捻挫と診断されて、数ヶ月後にバレーリュー症候群と診断されました。 事故以来めまいと吐気が強く、パートは休職し続けています。今は物療とブロック注射をしていますが、これ以上良くなるのかわかりません。かといって治療をしないと 家事もできないような状態のため、後遺症の認定に踏み切る気持ちになれません。お聞きしたいのは、バレーリュー症候群が何級になるのかということです。 せめて12級くらいを認めていただかないと、とても納得ができません。ネットを見ると12級は難しいと書いてありました。やはりそうなのでしょうか。

A たとえば椎間板ヘルニアと診断されても非該当や14級の人もいれば12級の人もいるように、等級は診断名で決まるわけではありません。バレーリュー症候群も同様に その診断名のみでは等級は決められません。非該当の人もいれば12級の人もいます。ご質問は「12級は難しいのか」ということですが、私の知る限り、 バレーリュー症候群と診断されて12級になる方はごく少数であると思います。

(17)鎖骨の変形

>自転車で横断歩道を渡っているときに、斜め後ろから車に衝突され、道路にたたきつけられました。怪我は鎖骨骨折です。手術は必要ないといわれ 鎖骨バンドを装着して固定しています。骨折したところに少し出っ張りがあるのが気になります。このような出っ張りでも後遺障害になるのでしょうか。

A 第12級の「鎖骨、胸骨、ろく骨、けんこう骨又は骨盤骨に著しい変形を残すもの」に該当する可能性があります。裸体になったとき、変形が明らかにわかる 程度のものをいい、変形がエックス線写真によって、はじめて発見し得る程度のものは該当しません。

(18)飛蚊症

>追突事故からまもなくして、右目が網膜剥離の初期の飛蚊症になりました。 最初の整形外科の先生に今回の事故とは関係ないですか?と相談したところ、「ただの老化現象」と言われ、結局実費で通院し治療を受けました。 ただ、依然と見づらいです。 偶然にも時期が時期だけに、私は事故と何らかの関係があるのでは?と思ってはいたのですが、医師から頭ごなしに<老化現象>と言われてしまえば何も言えません。 なので、今回の通院記録の中には眼科の診療ははいっていません。 交通事故で、このような症状を訴えられた方はいらっしゃいますか?

A 飛蚊症が起きる原因は、網膜の剥離や裂孔に関連するものといわれております。 交通事故の裁判例でも、外傷後に飛蚊症となったと争われることもございますが、いずれも眼球周辺に強い外力を受けた場合に限られるようです。 === 因みに、頚椎捻挫と診断されて、目の障害を訴える方はたくさんいらっしゃいます。 頚部周辺には様々な神経がびっしりと走行しており、その中には交感神経というものもございます。 頚椎捻挫により、交感神経周辺の軟部組織などが腫れたりすることで、神経が圧迫され、交感神経に異常をきたします。 その結果として、交感神経につながっている機能障害(=視力低下や流涙、耳鳴、めまいなど)は起こりうるとされています。 === 飛蚊症は、交感神経の機能とは無関係と思われますので、直接眼球に外傷を負ったようなケース以外では、事故との関連性はなし、 と診断されるのは、やむを得ないところかと思います。 網膜はく離になりかかっていたところに、比較的軽い事故の衝撃で発症した、ということもありうるかもしれませんが、 恐らくその証明は不可能に近い事だと思いますし、仮にそれで飛蚊症と事故との因果関係が認められた場合でも、 「もともと網膜剥離が進行していた」といわれ、既往症によるものとして、損害額を大幅に減額される可能性が高いと思われます。

(19)TFCC損傷

>バイクで自転車の人にぶつかってしまいました。被害者の方ははじめ手の打撲ということで治療をしていたのですが、3ヶ月くらいしたころに TFCC損傷という怪我で治療を始めたと言ってきました。打撲の治療費は払いますと伝えましたが、TFCC損傷も事故によるものだと言って、治療費を請求してきています。 支払わないといけないのでしょうか。

A TFCCというのは、手首にある複雑な軟部組織のことをいいます。交通事故などの外傷で損傷することは普通にあります。事故後最初からTFCC損傷と診断されることもありますが、 何ヶ月か経ってから診断されることもあります。事故後通常はレントゲン検査を行いますが、MRIなどは撮らないことが多いです。 TFCCはレントゲンには写らないため、骨折がない限りは打撲とか捻挫と診断され、治療が開始され様子見となります。なかなか治らないときに、あらためてTFCCなどの 損傷が疑われ、MRIなどが撮影され、数ヶ月後に損傷が判明することとなります。お尋ねのケースも、このような経過をたどっただけということであれば、TFCC損傷は 事故によるものと考えられますので、治療費の負担はやむを得ないものと思われます。

(20)事故と認知(痴呆)症

>事故で内臓破裂と両足骨折で半年ほど入院していた80歳の母に痴呆の症状があらわれました。痴呆症についても事故の補償は受けられるのでしょうか。

A アルツハイマー型老年認知症は、事故により直接生じたものではない場合であっても、入院により長期間寝たきりになることにより発症することもあります。 そうしたケースでは因果関係が認められ、認知症についても損害賠償請求が認められる場合もあります。ただし長期間の入院で 認知症になる人は限定的であると考えられることから、損害の何割かを減額される傾向があるようです。

(21)歯の欠損

>横断歩道を横断中に小学生の息子が左から来た車にはねられました。顔面を打って、前歯が4本折れてしまいました。折れた歯は全て乳歯なのですが、 後遺障害の認定はされるのでしょうか。

A 乳歯の損傷は原則として後遺障害の対象とはされていません。乳歯を欠損し、永久歯が生える見込みがない場合は、認定の対象とされます。

(22)診断書を書かない医師

>去年の4月に事故にあってむち打ちになりました。仕事も休んだまま、首の痛みのため戻ることができません。保険会社からそろそろ治療をやめるようにいわれたので 後遺障害診断書を医師にお願いしたのですが、「書けない」の一点張りで話になりません。どうすればいいのでしょうか。

A 後遺障害診断書を書いていただけないというのはおかしいですね。忙しいので書けないということでしたら、根気よく書いてくださるように説得すべきですが、 何か他に理由があるのかもしれませんね。考えられる理由としては、後遺症が残っていないという診断をしているということがあります。 医師の診断として明らかに後遺症がないのに後遺障害診断書をかいても、「後遺症はない」という内容にしかならないので、意味がないし、 それでも診断書代もかかるので書けない、というお考えなのかもしれません。先ずはどういう理由で書けないといわれているのかをしっかりと確認する必要がありそうです。 稀なケースだと思いますが、たとえば骨折後に明らかに痛みが残っているのに、「骨折自体は手術できれいに治ったから」という理由で書かないといわれている場合は、 何としても診断書を書いていただくべきです。そうではなく、たとえばむち打ちで一度完全に治ったのに、2ヶ月後に再発して治療を再開したなどの事情がある場合は、 医学的には明らかに事故による後遺症とは考えられないなどの理由で、医師が拒否するということはあり得ることかと思います。

(23)高次脳機能障害

>私は原付バイクで交差点を通りかかったところ、左方向から来た乗用車に衝突され、バイクと身体が20メートルほど飛ばされました。 事故で脳挫傷、頭蓋骨骨折、鎖骨骨折と診断され、1年ほど通院し、鎖骨の変形と嗅覚脱失で11級に認定されています。会社員で仕事は3ヶ月ほど休んだのですが、 その後復帰させてもらいました。でもミスが多くなり、仕事がうまくできなくなったので会社を辞めることにしました。家族に後遺症のことをキチンと相談した方がいいと いわれていますので、メールしました。家族がいうにはもの忘れなどが酷いなど、高次脳機能障害という障害ではないかということです。こういう場合は高次脳機能障害で 異議申し立てをすればよいのですか。よろしくお願いいたします。

A 文面からいたしますと、高次脳機能障害という診断はされていないということのようですね。高次脳機能障害は一見して後遺障害があるのかどうかわかりにくい 障害なので、見過ごされているという可能性はあると思います。一般には受傷当初ある程度の意識障害があり、頭部の画像診断で何かしらの所見があり、認知障害等が みられる場合は、高次脳機能障害を疑ってみるべきではないかと思います。脳神経外科等で精査していただき、高次脳機能障害と診断された場合は、後遺障害診断書を 書いていただくと良いと思います。先に鎖骨と嗅覚障害で認定を受けていた場合でも、新たに高次脳機能障害で等級認定を申請する場合は、異議申し立てという形ではなく、 通常の申請の形を取れば良いでしょう。

(24)高次脳機能障害の症状

>半年前に家内が事故にあいました。怪我はだいたい治ったのですが、感情の起伏が激しくなったり、忘れっぽくなったりしています。 高次脳機能障害ではないかと思っており、病院へ行こうと思っているのですが、普通どの様な症状がみられるのでしょうか。

A 次のような症状がみられますが、人によってでる症状は様々です。すぐにつかれる。動作がのろい。いわれないとできない。一度に二つ以上のことをできない。 計画が立てられない。料理の段取りができない。新しいことを覚えられない。他人の気持ちがわからない。決断できない。道に迷う。うつ状態。暴言、暴力。 幻覚。病識の低下。道具の使い方がわからないなど。

(25)JCSの値

>息子が事故で頭を打ち、しばらく意識障害が残りました。JCS(ジャパン・コーマ・スケール)の値は高次脳機能障害の等級と関係がありますか。

A 意識障害が軽度であるほど、症状も軽いという傾向はあるようですので、傾向からすればJCSの値が大きければ後遺障害等級も重度のものとなっている場合が 多いものと予想できます。ただし等級認定はJCSの値のみで決められることではございませんので、直接的な関係はないといえます。

(26)脊椎の変形

>青信号で横断歩道を渡っていたところ、信号無視の車にはねられました。2ヶ月入院して退院しましたが、先生には背骨に変形が残ると いわれています。力仕事は無理だろうといわれており、会社も退職しなければならなく、大変将来を不安に思っています。後遺障害の等級によって損害賠償額に 大きな違いがでるということを聞きました。私の場合は何級位になる可能性があるのかご教示いただけませんでしょうか。よろしくお願いします。

A 脊椎の障害は、その程度により、11級、8級、6級などに認定されます。椎体の部分が圧迫骨折によって潰れている場合は11級となります。椎体ではなく、 横突起などが少し欠損したり、変形しているにすぎない場合は、認定の対象とはなりません。脊椎に運動障害が残っている場合は、その程度により第8級や第6級 になりますが、基準が複雑なためここではその違いの説明は省略させていただきます。その他変形が著しい場合も第6級となる場合があります。

(27)高次脳機能障害者への公的支援

>高次脳機能障害者に対する公的支援制度があればお教えください。

A 相談機関として、各都道府県に「高次脳機能障害者支援拠点機関」が設置されています。各地域の相談先としては、福祉事務所、地域包括支援センター、 地域活動支援センターなどが存在しています。家族会などもよい情報源です。症状に応じ、身体障害者手帳や精神障害者保健福祉手帳の取得、年金の申請、 障害者自立支援法の介護給付や生活や職業訓練などがあります。就労支援機関としては、ハローワーク、地域障害者職業センター、障害者職業総合センター などがあります。

(28)PTSD

>交差点で横から出てきた車に衝突され、頚椎捻挫と診断されました。仕事で車の運転をするのですが、交差点にくると恐怖心が強くなり、 気分が悪くなるため、3ヶ月ほどしてからメンタルクリニックに通院したところ、PTSDと診断されました。PTSDだと等級表の9級とか7級になるのでしょうか。

A PTSDと診断された場合でも、7級や9級になるとは限りません。診断名によって等級が決められるわけではないため、PTSDという診断を受けた方でも、 12級、14級の方もいれば、非該当の方もいらっしゃいます。どういう場合が何級になるかというのは、一概には申し上げ辛いですが、たとえば仕事 をやめなければならないほどの強い症状にお悩みの場合は、非該当や14級では満足な賠償を得られる見込みは低いと思われますので、異議申し立てをすることを 検討されるべきかと思います。

(29)難聴の既往

>もともと難聴で片耳が聞こえなかったのですが、この度事故にあい、もう片方の耳も全く聞こえなくなってしまいました。 このような場合の補償についてお教えください。

A 片耳の聴力がない人が、もう片方の耳の聴力を失った場合は、自賠責保険では加重として取り扱われます。 具体的には、両耳の聴力を全く失ったものは第4級3号に該当しますので、そこから もともと片耳の聴力が失われていた分の等級(1耳の聴力を全く失ったもの。第9級9号)を分を差し引いた分が自賠責保険の賠償額ということになります。

(30)耳介の欠損

>車同士の衝突で私の車は横に一回転し身体中に怪我をしました。事故のときに耳をどこかに挟んだようで、右耳の半分以上が千切れてしまいました。 何級になるのでしょうか。

A 片耳の耳介の二分の一以上を欠損したものは、第12級4号となりますが、同時に外貌醜状の等級としてみることもできるため、第7級12号の適用が可能になります。

(31)中心性脊髄損傷

>国道で信号待ち中にノーブレーキのトラックに追突され、気を失いました。運転手さんに助けられ救急車で運ばれ入院となりました。 翌日から手と足の感覚がおかしく、移動も車いすに頼っています。3ヶ月ほどリハビリで入院していましたが、あまり改善せず、母の介助なしには生活ができません。 医者からはこれ以上の治療の方法はなく、少しづつ慣れていくしかないといわれています。こんな生活になれるはずがないので、別の大学病院にも行きました。 診断書は中心性脊髄損傷です。先日等級認定を申請したら非該当という通知が来ました。歩けないのにこんなことってあるんでしょうか?

A 本件は全ての診断書を拝見した上で、面談にてご相談いただいた方がよいケースではないかと思いますが、簡単にお答えさせていただきます。 中心性脊髄損傷という診断名がつけられる場合は、MRIで損傷がわかる場合と、はっきりとはわからない場合があります。 MRIで損傷がわかる場合でもそうですが、わからない場合は特に、反射などの神経学的検査の結果が重視されます。 神経学的検査の結果以外の他覚的所見も関係してきます。これらのうち何が脊髄損傷を示しており、何が示していないのか、 示していないことがあれば他にどの様な立証の方法があるのかを考えて異議申し立てをしなければなりません。 医師が「脊髄の損傷の他には整形外科的な診断名のつけようがない」というお考えの場合は、医学的な証明ができなくても診断書には中心性脊髄損傷などの診断名はつけられますが、 診断名がつくことと等級が認定されることは別問題です。あなたの場合には不自由な生活を送っていらっしゃるとの事ですので何かしらの原因があることは確かなのでしょうが、 それをきちんと証明しない限り等級認定はされないのです。

(32)非器質性精神障害

>交差点で信号無視のダンプカーに横から衝突されました。私の車は横に5メートルくらい弾き飛ばされましたが、重傷を負うことはなく、 怪我は全身打撲で済みました。しかし数日後から身体の痛みと頭痛や吐き気などのため、まともに仕事ができなくなってしまいました。車で得意先を回る仕事ですので、 発熱の他、身体の痛みは我慢できるのですが、運転すると頭痛、めまい、吐気、腹痛などがおきて、とても運転を続けられる状態でなかったのです。 医師の勧めでメンタルクリニックにも通院しました。1年半ほど通院しましたが、状態は良くならず、後遺障害認定は非器質性の障害で12級との事でした。 現状仕事ができない状態なのですが、異議申し立てにより9級とか7級になる可能性はあるのでしょうか。

A 非器質的精神障害は、事故との因果関係の有無、残存する症状の程度(抑うつ状態、そう状態、不安状態、ストレス反応状況、身体表現性症状、 幻覚妄想状態など)により、14級、12級、9級のいずれかに認定されるのが原則です。それ以上の7級などに認定される可能性もありますが、かなりの重症例と思われます。 各等級の目安として労災の場合、12級は「通常の労務に服することはできるが、多少の障害を残すもの」、9級は「通常の労務に服することはできるが、就労可能な 職種が相当な程度に制限されるもの」という基準があります。自賠責保険でも目安のようなものは存在しますが、「日常生活において頻繁に支障が生じる」場合を12級、 などという不明確なものです。

(33)跛行(はこう)

>足を骨折したせいで、上手く歩けなくなりました。診断書には跛行がみられると書いてあります。 跛行というのは何級に該当する可能性があるのでしょうか。

A 跛行がみられる原因はいろいろありますが、足を骨折されたということですと、関節の機能障害か痛み、 もしくは粉砕骨折などの後に下肢短縮の後遺症が残ったということでしょうか。程度によりますが、関節の機能障害の場合は12級、10級、8級、6級 となる可能性があり、痛みが残っている場合は14級、12級となる場合があります。下肢短縮が原因の場合は、短縮した長さにより13級、10級、8級となります。

(34)頭部の禿

>自転車に乗っていたところバイクに衝突され、頭蓋骨を骨折しました。傷はよくなったのですが、傷跡に髪の毛が生えない部分ができています。 長さが3センチ、幅は3ミリくらいです。外貌の醜状の基準で、3センチ以上の線状痕というのがありますが、これに該当するのでしょうか。

A 3センチ以上の線状痕は、顔面部の傷の場合の基準です。頭部で髪の毛に隠れる部分に3センチ程度の線状痕ができても、恐らく認定はされないものと思います。 頭部では鶏卵大面以上の瘢痕や頭蓋骨の欠損が残った場合に醜状として扱われます。

(35)低髄液圧症候群

>バイクで走行中、隣の車線を走っていた軽トラックが、急に車線変更をして急ブレーキをかけたため、追突してしまいました。転倒はしませんでしたが、 前のめりになる体を腕で支えて無理な姿勢になったためか、手首と首に怪我をしたようでした。当日病院へ行くと、右手首挫傷、頚部挫傷という診断をされました。 何日かは手首と首の痛みで大変でしたが、1週間ほどしたころから頭痛やめまい、発熱などの症状が出始めました。10ヶ月ほど通院しましたがよくならず、立っているのも辛い状態で、 仕事を続けるのも大変でした。知人に低髄液圧症候群のことを聞き、有名な病院で見てもらったところ、低髄液圧症候群との診断を受けました。ブラッドパッチを二回受け、 現在も治療中です。ブラッドパッチの効果は今のところ実感できていません。12級を取りたいのですが、どの様なことに注意すればよいでしょうか。

A 12級が認定されるのは、症状の原因が医学的にきちんと説明がつく場合に限られます。たとえば症状固定時にあなたに頭痛やめまいの症状が残っていて、それで 12級に認定されるためには、その症状が客観的に説明のつくものでなければなりません。たとえば脳挫傷などにより、頭部に血腫などが認められる場合は、頭痛で 12級に認定されるということがございますが、頚椎捻挫とか低髄液圧症候群と診断された場合は、自賠責の後遺障害等級認定で要求される程度の「証明」は 困難なケースがほとんどです。頚椎捻挫とか低髄液圧症候群という診断名だから何級になるというものではなく、診断名にかかわらず、原因が医学的に証明できるかどうか によって等級は決まります。ですから12級認定を前提にする場合には、必要な検査を受けることと、検査結果及び医師の所見を的確に診断書に表していただくこと が最低限必要なことかと思います。

(36)形成外科の治療費

>顔面摩擦過傷、外傷性刺青 の事故(自動車 対 人)にあいました。 幸い1日で退院できましたが、顔面に刺青が 残っているため今も形成外科にて治療中です。 当初は県立病院に通院しておりましたが、外傷の治療 用機器(レーザー)があまりないため、専門の 病院に通うことをすすめられました。 そのため、紹介いただいた病院にて症状をみてもらい 通おうしましたが、保険会社よりその病院の診断 内容(治療期間、費用)では保険を支払えないと 言われたため、自分たちで他の病院を探すことになり、 昨年よりその病院に通っています。 保険会社からは県立病院に入通院していたときの、治療 費用、入院雑費、通院費、休業損害費を支払っていただ いております。 =質問= 1)外傷をすべてなくすことはできないとしてもできる だけ目立たなくしてもらうためにも先生に紹介して いただいた病院に通いたかったのですが、現在の 病院に通うことしかできませんでした。 現在の病院で完全に治すことができなかった場合、 さらに他の病院で治療を受けることは可能でしょうか。 また、保険会社の許可がなければ、自分たちで選んだ 病院に通うことはできないのでしょうか。 2)治療費や通院費、休業損害費以外の慰謝料はどの ような算定になるのでしょうか。 このままだと実費精算だけになるような気がします。 保険会社より電話があり、 「通院は5回程度で終わりそうだと(保険会社の) 医師が言っていたのですが、いかがでしょうか。」 と電話が入りました。 こちらとしてはまだまだ途中であるときに実際に このような電話をもらうといい気がしません。 感情論ではどうにもならないとは思いますが、この ような場合、今後、どのような対応をしていった ほうが良いのか教えていただけますでしょうか。

A ①形成外科の治療費については、後に裁判で争われることもしばしばございます。 被害者側としては何とか少しでも消えるのなら治療を受けたいと考えるのは当然のことですが、 治療方法が一般的でなかったり、一般的であっても症状の改善が見込めないのにもかかわらず漫然と行われていたり、 手術をしたが効果が得られなかったりという場合には、事前に保険会社の承諾がない場合は、後日裁判で争っても治療費が否定される場合もございます。 もちろんその逆で、保険会社が否定していても、治療効果があれば認められる場合もございます。 保険会社には治療先を許可する権限はありませんが、妥当でないと考える治療費を支払わない権利はあります。 一般的には保険会社が治療費を支払わないという場合は、それなりの理由がある場合が多いので、治療内容の相当性などについて、客観的に考えてみる必要はあるかもしれません。 保険会社の主張が妥当でない場合は、医師の診断や判例を根拠に、治療内容が妥当なものであることを説明して、説得してみるのがよろしいかと思います。 ②後遺障害等級が認定されない場合は入通院慰謝料のみが請求できます。 これは通院状況や怪我の内容によりかなり幅があります。 一般的なケースでは、ホームページの慰謝料計算シートをご利用いただきますと、大体の目安が掴んでいただけると思いますが、 お顔の傷跡のみの治療ということですと、実治療日数が少ないため、慰謝料も低額に計算されがちです。通院日数だけでなく、 いつ頃までどの様な痛みがあったかなどについて、整理しておかれることをお勧めいたします。イレギュラーなケースと思われますので、 もう少し細かいデータがございませんと、具体的な金額については何とも申し上げられません。 ③治療を続けるかどうかは、被害者自身の問題です。もちろん保険会社が治療費を払ってくれないなら治療ができないという気持ちになるのが普通ですが、 それが原因で治療をやめてしまった場合は、被害者自身の責任でやめたことにされてしまいます。 難しい選択ですが、治療効果が見込め、治療を続けたいというお気持ちが強い場合は、 「まだ治療が必要と考えていますので、当面は自費でも通院するつもりです」と伝え、納得のいく治療を受けられるしかないと思います。

(37)腰椎の変形

>当方2輪、相手4輪で、県道を走行中相 手4輪と接触しました。 相手保険は「9:1でどうでしょうか」といわれておりま す。 腰椎横突起骨折、腰椎捻挫と診断されました。 突起骨折部は曲がったままです。通院していましたが通院 費打ち切りと保険会社から通達があり、自費通院していま す。 後遺症認定では11級が妥当でしょうか。

A 11級となるのは椎体自体の圧迫骨折や脱臼による変形の場合とされておりまして、 横突起の骨折と変形ということですと、11級にはなりにくいものと思います。 痛みが残っている場合は、「神経症状」として14級や12級に等級認定される可能性がございます。

(38)軽微な衝突で怪我をすることはあるのか

>駐車場で停車中に、相手がバックで衝突してきました。事故から4ヶ月経ちましたが、私も同乗していた娘も、 頭痛や首の痛みが取れません。保険会社は治療を終わりにして欲しいと言ってきています。 理由を聞くと、小さな事故だったからということです。小さな事故の場合は4ヶ月くらいで治療をやめるべきなのでしょうか。

A 軽微衝突で頚椎捻挫と診断された場合、しばしば治療の必要性が争われる場合があります。衝突時に乗車中の人にどれだけの外力が加わったのか、 それによって人体にどの程度の損傷を受けたのかということは、車体の損傷の程度だけでは推定しきれない部分があります。 しかし車の損傷がわからないとか、かすっただけ等の場合には、いくら個体差があるといっても人が外傷を負うことはあり得ないと言い切れる場合もあるでしょう。 自覚はなくとも精神的なストレスによって痛みや頭痛を感じ続けるということもありますので、 今一度冷静に、ご自分で事故のときの状況を思い出されてみるのも大切なことかと思います。